千曲市/坂城町(長野) 五里ヶ峯(1094.4m) 2024年2月10日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:31 窪山展望公園−−4:43 尾根取付(害獣除け柵)−−6:02 送電鉄塔−−6:09 875m峰−−6:35 942m峰(ワカン装着) 6:42−−7:10 971m峰−−7:15 920m鞍部(商売池口)−−7:23 勘助道−−8:03 五里ヶ峰 8:06−−8:49 送電鉄塔−−8:58 廃林道−−9:08 林道−−9:27 除雪終点(ワカンを脱ぐ) 9:31−−10:20 窪山展望公園

場所長野県千曲市/坂城町
年月日2024年2月10日 日帰り
天候晴後ガス後晴
山行種類一般登山+プチ雪山+プチ藪山
交通手段マイカー
駐車場あんずの里 窪山展望公園を利用
登山道の有無尾根取付〜875m峰北西の送電鉄塔は道無し。875m峰北西の送電鉄塔〜五里ヶ峯〜920m鞍部の送電鉄塔までは登山道あり。920m鞍部の送電鉄塔〜林道までは送電線巡視路。林道以降は舗装道路
籔の有無ほぼ無し。ただし道が無い尾根の下部では倒木が多い
危険個所の有無無し
山頂の展望西側が大展望
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コメント週初めの南岸低気圧による大雪の後の山雪。ラッセル覚悟でいつもの鏡台山〜五里ヶ峯周回コースを目指したが、予想通りのラッセル三昧で体力的にきつく、五里ヶ峯で切り上げて920m鞍部から送電線巡視路を下って林道に降り立ち、以降は車道を歩いた。今シーズン初めてワカンを使用したがスノーシューの方が良かったと感じるほどの重雪の深いラッセルだった。一時的に雪雲に入って雪が舞ったが基本的には好天に恵まれ、五里ヶ峯山頂からは北アルプスがきれいに見えていた


五里ヶ峯から見た後立山。ラッセルの疲れを吹き飛ばすようなすっきりとした展望だった


窪山展望公園駐車場を出発。気温は約-5℃ 尾根末端の柵の出入口
出出しから月曜日に降った雪に覆われる カモシカが下った跡
獣の足跡 ここは特に獣の足跡が多く入り乱れていた
一列の足跡も。これはラッセルが格段に楽 850m肩の送電鉄塔
送電鉄塔から見た千曲の夜景。背後には白い北アが見えている 875m峰。ラッセルがきつい!
942m峰 942m峰で長靴にワカン装着。これで楽になった
971m峰 午前7時10分頃に稜線から日が出た
920m鞍部(商売池口) 歩幅からしておそらく鹿の足跡
勘助道(標高950m) 標高1000m付近
自分のトレース 標高1030m付近。雲海の雲に突入
重い雪のラッセルが深くワカンでも苦労 巻道分岐は今回も直登
五里ヶ峯山頂 山頂は日当たりが良くワカンなら踏み抜かな場所が多い
五里ヶ峯から見た北アルプス
五里ヶ峯から見た北アルプス(クリックで拡大)
五里ヶ峯から見た乗鞍岳 五里ヶ峯から見た穂高連峰
五里ヶ峯から見た槍ヶ岳周辺 五里ヶ峯から見た立山
東側肩から五里ヶ峯を見上げる 先週の林道方面のトレースも雪に埋もれる
北向きの尾根は雪が締まらずワカンでもラッセルがきつい 霧氷がきれい
再び雲海の雲に入り雪が舞う 檜の葉に付いた霧氷。杉の葉のように針状
ツルツルの枯れ枝が霧氷の棘だらけに 920m鞍部の送電鉄塔。ここから送電線巡視路を下った
送電線巡視路の案内 水平区間はラッセルがきつい
標高890mで廃林道に合流。以降は廃林道歩き 車止めが放置されているが廃林道で車の通行は無理だろう
廃林道のここにも車止め 廃林道起点
廃林道起点から見た舗装された林道の登り方向 廃林道起点から見た舗装された林道の下り方向。
予想外に轍が無く相変わらずのラッセル継続
林道をショートカット ショートカットした斜面。かなりの傾斜
ここも斜面をショートカット 標高790m林道分岐の標識
標高790m林道分岐の廃屋 ここは雪が締まって沈みが少なくて楽だった
標高760m林道分岐で除雪登場! 助かった! 除雪終点から下ってきた林道を振り返る
車1台がギリギリ通行可能な幅しか除雪していない 標高610m付近。人家らしいが空き家
大峯山東側に至る林道分岐。轍あり 標高470m付近
標高450mまで下って集落登場 この標識で右に入れば窪山展望公園
窪山展望公園駐車場到着 窪山展望公園から見た北西の展望


 今週の月曜日昼から深夜にかけては南岸低気圧の接近で長野市内では30cmの積雪となった。久々の積雪量でまじめに雪かきをしないと車が出られないほどで、平地でこれだと山の上はもっと積もったに違いない。その後の天気はまあまあの状況で推移したが気温は例年並みだったので、おそらく山の雪はあまり溶けなかっただろう。毎度の周回ルート最高峰の鏡台山の標高は1300m弱あるので、相当なラッセルが予想される。こんな場合は手近な茶臼山でお茶を濁してもいいのだが、いつものコースをどこまで行けるかチャレンジすることにした。もちろん、少しでもラッセルを軽減するために反時計回りとする。

 金曜日までには下界の雪はかなり溶けて道路は乾燥して安全に走れる状況に変わっていた。土曜早朝、自宅出発時の気温は-3℃くらいだったが窪山展望公園では-5℃まで下がっていた。公園駐車場の2/3くらいはまだ雪に覆われていたが、比較的日が当たりやすい西端は雪が消えていたのでそちらに駐車する。

 今回はラッセルが予想されるのでワカンとロングスパッツを準備。ラッセルの程度によってはいつもの周回コースの途中で下山の可能性もある。できれば五里ヶ峯を越えて920m鞍部までは達したいところで、ここからだと林道経由で下山が可能である。うまくいけば林道に轍があってラッセル不要かもしれない。

 出発時から手袋には使い捨てカイロを仕込んだが、これは先週に使ったもので持続時間5時間のところを既に7時間くらい使っている。ただ、山の中では低温で化学反応の進みが遅いのかカイロの発熱量が低かったため、おそらくまだ数時間は使えるだろう。予想通り出だしは問題なく暖かくなった。むろん、途中で切れることを想定して予備のカイロを持った。結果的には2時間ほど使用可能で、途中で新品に交換した。

 いつもの尾根取り付きまでは雪が消えた舗装道路歩きで問題ないが、尾根取り付き直前の果樹園内の短い農道はまだ雪が覆ったままで、新雪と違って表面がクラストしているが内部はスカスカで体重を支え切れず、体重をかけるとズボっと潜る厄介な雪質で、これを歩くのは格段に疲れる。ただし、農道は数10mしかないので大きな問題ではなかった。

 尾根に取り付くと最初から積雪があり深さは5cm程度。落葉した自然林で日当たりはそれなりにいいと思えるが、表面はクラストしておらず新雪に近い状態で、この方がまだラッセルは軽くていい。それでも積雪から5日が経過して雪は重くなっていて、無雪よりは格段に足が重い。まだワカンが必要な深さではないので防寒長靴のまま登っていく。斜面には獣の足跡が多く、カモシカの足跡は雪が筋状にラッセルされて歩きやすいので大いに助かる。

 傾斜が緩んで尾根の形状が明瞭化すると尾根直上の獣のラッセルが濃くなって格段に歩きやすくなった。積雪は多いところで10cm程度だが、この量でも獣道があるか無いかでラッセルの労力は随分と変わるので、多少ルートがずれてもできるだけ獣のトレースを忠実に辿った。ここでもカモシカのトレースが最強であった。

 標高が上がると徐々に積雪が増えてくるが、往路の尾根は概ね獣のトレースが使えたので激ラッセルを避けることができた。それでも所要時間はいつもの1.5倍で、送電鉄塔に到着するまで1時間半もかかってしまった。この調子だと最後まで周回コースを歩くと8時間くらいかかりそうで、五里ヶ峯までたどり着けるかも怪しい。とにかく時間と体力を見ながらできるだけ先に進むことにしよう。

 送電鉄塔以降は登山道に出るが、月曜日の大雪以降に歩いた人はいなくて獣の足跡があるだけだ。降雪以降、今日が初めての週末なので仕方がない。徐々にではあるが周囲は明るくなり始めていて、下界の千曲市街地の町明かりの背景には白い北アルプスが見えていた。今日は北陸方面は天気が悪い予報だったはずだが、天候悪化はもう少し遅い時間帯なのかもしれない。

 傾斜が緩くなるが積雪量が増えて15cmくらい。全く締まりがなくて重雪のラッセルであり、緩い傾斜の登りでもかなりきつい。おまけにカモシカの足跡が少なくなり、体重が軽い小動物の足跡が主体になってきたので、人間がラッセルするしかない。一部ではカモシカではなく鹿のトレースもあった。鹿のトレースは実際に鹿が歩いた直後に見たことがあるか、やたらと歩幅が広い。これは歩いたというより飛び跳ねて逃げた跡だろう。カモシカのトレースは人間同様に遠めに見ると溝のように連続したトレースに見える。

 さすがにこのレベルだとつぼ足よりもワカンの方が楽だろうと、942m峰のてっぺんでワカン装着。この長靴にワカンを使うのは初めてで、しかもワカンの方も昨年購入したのに使用は今回が初めてあり、何もかも初めて尽くし。それでも常識的な構造なので問題なく装着完了。いや、長靴は登山靴より外形が小さいので紐が余りまくってしまった。過去に購入したワカンは全て一本締めだったのが、今回のワカンは前方/後方を締める紐に分かれていた。どうやらこの構造の方が下りでワカンがずれにくいように思えたが、今回は長靴で靴が柔らかく紐をきつく締めることができないので、最終的には緩んでしまったが。

 ワカン装着後はつぼ足よりも沈み方が浅くなり格段に楽に歩けるようになったが、それでも無雪期と比較すれば2倍くらいの体力を搾り取られる。今回の積雪状況なら重くてもスノーシューの方が良かったかもしれない。

 ここまで天気は晴れで暗いうちは星空が、明るくなってからは太陽と青空が見えていたが、樹林が少し開けた場所では下界に雲海が出ていて、五里ヶ峯にも雲海の雲がかかっていた。まあ、雲海ならば雲の厚さは薄くて天気の心配は不要だろう。高度が上がるとその雲海の層に突入してガスが流れ、周囲の枝には霧氷が見られるようになった。それどころか僅かながら雪が舞い始めて驚いた。

 標高が上がると積雪が20cmくらいまで増えてラッセルがさらにきつくなるが、逆に雪は軽くなった。しかし傾斜が増すと軽い雪だと地面との境界が滑りやすく、ワカンではなくアイゼンが欲しい場面もあったほどだが、周囲の立木に掴まって何とかクリア。ここをアイゼン無しで下るのはちときつそうだ。一番傾斜がきついのは五里ヶ峯山頂直下西側で、こここそ立木が頼りだった。そういえばこれくらいの積雪ではストックがあると助かる状況で、最初の尾根取り付きで枯れ枝を拾ってずっと杖代わりに使っていたが、大いに役立った。

 ラッセルで体力を搾り取られ這う這うの体で五里ヶ峯山頂に到着。いつの間にか雲海の層を抜けたようで山頂は晴れ渡っていた。周囲はすっかり明るくなって西には北アルプスの真っ白な峰々がきれいに立ち並んでいた。ここで今まで見た中では最高の景観だったように思えるような空気の透明度であった。山頂は立木が無く日当たりがいいので、ここだけはワカンだと雪が沈まず快適に歩き回れた。ここにも足跡は無かった。

 五里ヶ峯までの所要時間は通常なら2時間だが、今回は3時間半ほどで体力の消耗も激しく、周回コースを完全に歩き通すのはまず無理そうである。この先の選択肢であるが、往路を引き返す方法と、鏡台山方面に進んで920m鞍部を通過して林道経由で下る方法が考えられる。前者は自分でラッセルしたルートなので帰りはラッセル不要で格段に楽に歩けるのが最大の利点。後者は今まで歩いたことが無いルート(林道)を歩けるのが利点だが、下りとはいえラッセルが必要。でも下りだからどうにかなるさと林道経由で下ることに決定した。

 山頂東側肩に下ると先週の自分の足跡と思われる雪の窪みがあるが新雪に完全に覆われていてトレースは無し。この付近の積雪は30cm近くあって傾斜が緩いとワカンでもラッセルがきつい。いつもなら五里ヶ峯から920m鞍部まで20分くらいしかかからないのが、今回は約2倍の45分もかかってしまった。この間は多くの時間で雪雲に覆われて周囲は霧氷で真っ白になり、表面が滑らかなはずの木の枝の表面は氷の棘だらけになっていて、檜の葉の表面はまるで杉の葉のようになっていた。

 920m鞍部の送電鉄塔に到着。常識的にはここから標高950mの林道まで登り返して林道経由で西へ下るわけだが、地形図を見ると送電鉄塔から北へ下る実線が描かれており、おそらく送電線巡視路であろう。鞍部から北側に下る送電線の次の鉄塔は林道近くにあるので、巡視路入口は林道にあるのであろう。だったら登り返す必要が無い巡視路を下るのが効率的だろう。

 しかし北へ下る巡視路の入口がなかなか見つからなかった。常識的には鉄塔から北東か北方向へ下るはずだが、その方向は雪に埋もれた笹藪に覆われて道らしき形式は皆無。別方向を探すとなんと逆方向で五里ヶ峯方向へと稜線を西へ向かう刈り払いがそうであった。でも少し進むとUターンして北東へと向きを変える。道自体は良好であったが、傾斜が緩くて下りでもラッセルがきつかった。

 標高890m付近で廃林道と思われる開けた場所に合流。積雪しているので路面状況は見えないが、笹の生え方からして廃林道で間違いないだろう。道路を塞ぐように鉄管が渡してあるが今では無用の長物だろう。この廃林道を道なりに下っていくと、予想通りに稜線を越える林道の続きに合流した。

 もしかしたら林道には車の轍があってラッセル不要になるかと期待していたが、積雪量は50cmを越えていて車の進入は不可能な状況で轍は無かった。緩い下り傾斜とは言えまだ数kmのラッセルが必要となると気が重いが、進まないと帰りつけないのでやるしかない。

 林道はヘアピンカーブが数か所であるので一部でショートカット。ラッセルを少しでも短縮できるなら何でもやる。標高790mのカーブで崩れかけた廃屋が登場。昔はこんなところにも住人がいたようだ。

 標高760mの車道分岐に到着すると予想外に除雪されているではないか! 不思議なことにメインの道路と思われる峠方面は未除雪なのに、麓からやってくると左に鋭角に上がる枝道の方が除雪されていた。なぜこんなところを除雪するのか理由は知らないが、とにかくこれでラッセルとおさらばできるのはとてもうれしかった。なお、除雪の幅は小型車がやっと通れるくらいであり、おそらく小型の重機で雪かきしたのだろう。

 ワカンを外してこれ以降は舗装道路を歩いたり、除雪で残った固い雪の上を歩いたりした。どうも長靴に雪が入って靴下が濡れてしまったようで足が冷たいが、ザックの中に予備の靴下は無いので車に戻るまでの我慢だ。路面の雪は場所によっては凍ってツルツルになっているので要注意。何度かコケそうになったが1度だけコケてしまった。

 林道は谷筋を通っているので雪解けが遅いようで、除雪された路面と雪面の高さの差は最初は50cmくらいあったが、下っていくに従って徐々に小さくなっていった。日が当たる場所では体感温度がぐっと上がって心地いいが長続きしない。

 下りながら左手(南側)の斜面を観察したが、尾根末端近くに達するまでは崖のような急斜面の連続で、尾根の途中からこの林道にアクセスするのはほぼ不可能に思えた。今後、ラッセルがきつすぎて五里ヶ峯到着以前に断念する場合は、素直に尾根上を戻るのがよさそうだ。

 標高450m付近で谷幅が一気に広がると人家が登場してゴールは近い。長野では杉の植林は比較的少なく赤松や唐松が主体であるが、ここまで下ると杉も見られる様になる。東京などではもう杉花粉が飛んでいるようだが、こちらでも既に杉はオレンジ色に変わっていて花粉が飛び始めるのは時間の問題だろう。そろそろ抗アレルギー薬を飲み始めるか。

 いつも逆側から見ている観龍寺の案内標識を裏側から眺めて右折して窪山展望公園に到着。濡れた靴下を替えるために長靴を脱いだら、なんと大きな雪の塊がいくつも出てきた! 長靴上部の開口部を紐で絞って雪が入らないようにしていたのだが、不完全だったようだ。これくらいの積雪量になったら素直にロングスパッツを装着しよう。

 車のフロントガラスにはまた霜がついて視界を遮っていたので本日2回目の霜取り。一時的に日が当たったのか一部は氷の筋に変わってガラスに密着していたので苦労した。しかし時期はもう2月中旬で春は近く、これから急激に暖かくなるだろう。実際、この週の半ばには長野でも最高気温が+20℃近くまで上がった。車の霜取りが不要になるシーズンは間近である。

 

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